ゴミ屋敷(汚部屋)にしてしまう心理状態とは?
ゴミ屋敷を作ってしまった人の心理状態とは
誰でも、ちょっとした片付けができずに自分の部屋を物でいっぱいにしてしまうことはあります。
この段階で、定期的に片付けや不用品を捨てるといった部屋のお掃除ができていれば問題はないのですが、それができずにどんどん物が溜まり、物だけでなく飲みかけのペットボトル飲料や生ごみなども捨てることができなくなってゴミ屋敷を作ってしまう人がいます。
ここまで来てしまうと、片付けは自分1人ですることは難しくなります。
こんな状態になるまで放っておいたゴミ屋敷を作ってしまった人には、普通の人には見られない心理状態があると考えられています。
ゴミ屋敷を作ってしまった人には、何らかのストレスが原因となっています。
- 過労
会社員として組織で働く中で、さまざまな人間関係からストレスを感じている人は多いのですが、これに加え業績達成のためにノルマが課せられたり、ミスをして会社に迷惑をかけてしまったりすることで精神的に参ってしまい私生活が疎かになって、部屋の片づけができずにゴミを溜めてしまう原因となっています。
勤勉な人ほど、ゴミ屋敷を作りやすいと言えます。 - 家庭環境
離婚や別居、死別などから立ち直ることができずに日常生活を送る気力がだんだん失われていくと、家の中の掃除もできなくなります。
若者の一人暮らしでは、恋人や友達がいなくて人を家に招くことがないと、自分の生活が出来れば部屋が汚れていても気にならないという精神状態に陥りやすくなります。 - 社会からの孤立感
高齢化社会が進み、高齢者の単身世帯数が増加しています。
1人暮らしの高齢者の中には、配偶者を失い、自分も重い病気を患って体の自由がきかなくなったことをきっかけに、家の中がゴミであふれてしまった人もたくさんいます。
このような人たちは家を片付けるよりも、「早く死にたい」と思い、やる気を失っています。
ゴミ屋敷を作った高齢者に多い「物を捨てられない」心理
ゴミ屋敷を作った人の心理状態は、このようにさまざまな要因がありますが、高齢者には、特に「物を捨てられない」という心理状態があります。
70代以降の高齢者となれば、戦時中、戦後の物がない時代に育った人が多く、一つの物を捨てずに大事にしてきた人がほとんどです。
このような人たちは、現在さほど必要とない物でも「もったいないから置いておこう」「そのうち使うから」「何かに使えるだろう」というような感覚が常にあり、物を捨てずに家のどこかにしまい込みます。
そしてそのことを忘れてしまい、必要になった時に思い出せずに新しいものを買ってしまうなどして、物がどんどん増えていきます。
このような心理状態がどんどん悪化して、物を捨てることについて必要以上の罪悪感を抱くようになり「強迫性貯蔵症」といった精神疾患に至ることもあります。
ゴミ屋敷を作らないためには
家がゴミ屋敷となってしまえば、近隣住民に多大な迷惑がかかります。
このような事態となれば、誰かの手を借りなければ家の住人だけではゴミを片付けることができません。
ゴミ屋敷の清掃を請け負う業者には、特殊清掃業者があります。
一般的なおそうじとは違い、孤独死物件の原状復帰作業も行っています。
ゴミ屋敷清掃においては、捨てるものと捨てないものをきちんと分別し、お金や通帳、貴金属類などの貴重品は分別して依頼者に渡してくれます。
冷蔵庫などのリサイクル品は、地域のルールに基づきリサイクル料金を支払って回収してもらうなどの一連の必要作業をすべて請け負っています。
人手をかければ、ゴミの処理は自分たちでもできますが、特殊清掃業者なら短期間で全ての物を回収し、分別処理してくれるので手間がかかりません。
ゴミを全て片付けて新しい生活をより早く開始するためにも、必要に応じて特殊清掃業者に作業を依頼するとストレスがかかりません。
家を片付けてもゴミ屋敷を作った原因が取り除かれていなければ、家は再びゴミ屋敷になる可能性があります。
そうならないためにも、片付け後は家に住んでいる人とその家族が十分にコミュニケーションが取れるよう努めます。
遠く離れて住んでいるなら、近所の人と仲良くなって互いに助け合うような関係を作っておくか、自治会などのコミュニティと連絡を取り合えるようにしておくことも大切です。
このような周囲からのサポートは、自分が受ける側だけでなく、する側の立場でも参加できればより理想的と言えます。
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