ゴミ屋敷になる原因は精神疾患のサインかも!?
ゴミ屋敷を作り出す人には2つのタイプがある
長年ゴミを捨てないまま過ごして自分の家をゴミ屋敷にしてしまう人がいます。
ゴミ屋敷とまではいかなくても、自分の部屋が汚部屋だという人もたくさんいます。
このように部屋が散らかったままでも平気、部屋をきれいにするのが面倒くさい、物が捨てられないという考えを持つ人たちは、きれい好きな人たちから見れば「毎日、少しの心がけできれいになるのに」と見られて肩身の狭い思いをすることがあります。
ゴミを片付けられない人達すべてが、病気なのかをはっきりと見極めることはできませんが、うつ病のためにゴミ屋敷を作ってしまった事例は数多くあります。
精神疾患を抱えた場合、ゴミを捨てられない、部屋を片付けることができな状態になるのは次のような原因が考えられています。
- 片付け方がわからない
- 掃除をする気がおこらない
- 片付けないといけない理由がわからない
- 物をたくさん集めるのが好き
色々な原因は、大きく分けると2つのタイプに分けることができます。
ゴミ屋敷を作り出す原因には、ゴミを片付けたいけどできないタイプと物を集めるのが好きなタイプがあります。
ゴミ屋敷の原因になる精神疾患「強迫性貯蔵症」と「ADHD」
ゴミ屋敷の原因と考えられている精神疾患には色々な種類があります。
中でも「強迫性貯蔵症」と「ADHD」はゴミ屋敷を作った人によく見られる症状です。
●強迫性貯蔵症
「貯蔵症候群」「ホーダー」「溜めこみ症候群」と呼ばれることもあります。
家をゴミ屋敷にしてしまうのは「ホーディング」、ゴミ屋敷を作ってしまった人のことを「ホーダー」と呼んでいます。
物を集めることや捨てずにため込むことが心地良い、好きというポジティブな感情を抱くのが症状の特徴と考えられています。
このような人たちは、物を集めている時でなく収集した物を処分しなければならない時に不安や恐怖を感じます。
●ADHD(注意欠陥・多動性障害)
「片付けられない症候群」と呼ばれており、ゴミ屋敷の中は物や生活ゴミが散らかっている状態です。
片付けたいけど「それができない」という点が強迫性貯蔵症との違いです。
ADHDの特徴は、集中力や活動性、多動性、優先順位をコントロールすることができないことです。
片付けを始めようとしても、すぐに他の事に気を取られてそれを忘れて放置してしまう、といったことを繰り返して部屋がゴミや物だらけになっていくのです。
その他の精神疾患
強迫性貯蔵症とADHD以外にもゴミ屋敷の原因と考えられる疾患はあります。
●統合失調症
妄想や幻想が多いのが特徴で、「物をためることが正しい」「当たり前」と認識している場合があります。
●うつ
強いストレスが原因で発症すると考えられています。
うつ状態になれば、意欲や興味が低下し活動そのものに意識を失うため、片付ける気力がわきません。
●セルフネグレクト
うつと似ていますが、日本語で「自己放任」ということからもわかるように、自分の意思で行動することを止めて、他者にも援助を求めない状態を指します。
●認知症
正常な精神機能が低下または消失し、物忘れがひどくなって一人で日常生活を送れなくなります。
認知症に罹った人がセルフネグレクトになることもあります。
ゴミ屋敷を作らないためにできること
ゴミ屋敷を作ってしまう精神疾患には色々なタイプがありますが、共通しているのは何らかの理由で捨てられないという点です。
ゴミ屋敷を作ってしまった人は、「そのうち使うから」といった軽い気持ちで物を処分せず、そして衝動的に色々なものを買ってしまいます。
部屋や家がゴミだらけになる前に、「衝動的に買わない」「思い切って捨てる」ようにすればいいのですが、どうしても片付けられず自立した日常生活を送ることが困難だと判断されれば、早めに心療内科などの専門医の診断を受けるのが良いでしょう。
病気でない場合は必要なもの以外を買わないように、自分の生活をシンプルにしましょう。
捨てるべきかどうか迷った時は、まず捨てることから始めます。
そしてできるだけ「買わない」「もらわない」「捨てる」ようにします。
このような生活に関するアドバイスは、インターネットで情報が交換されているので利用してみて下さい。
そして最後に、病気である・なしに関わらず「片付けられない」ことを恥じるのではなく、ゴミで一杯の部屋や家でも、自分が快適に暮らせたらいいんじゃないの?と思いつめないようにしましょう。
もし、ゴミで一杯の部屋や家の片付けが、自分ひとりで手に負えない時は、専門の整理業者に依頼することもできます。
自分ひとりで抱え込まず第三者の力を借りて一気に部屋をリセットすれば、気分も楽になることでしょう。
まずはお気軽にご相談ください(無料)