特殊清掃とは?どんな作業をやってくれるの?

特殊清掃とは

特殊清掃とは、清掃の中でも特に事件や事故、病気、自殺などの理由で誰にも看取られない状態で亡くなり、長期間経ってから発見された状態の部屋や家屋を元通りに戻すための一連の作業全てを言います。

近年社会問題になりつつある孤独死があった家屋の原状復帰やゴミ屋敷からの不用品撤去など、特殊清掃が必要になる理由はさまざまです。
単なる汚れた部屋を掃除するのではなく、不用品を分別しリサイクル法に基づいて正しく処分することや金品の回収や現金化なども行い、物品を単純に廃棄するのではなく、正しく分別して必要な処理すべてを依頼主に代わって行います。

特に長期間遺体が発見されなかった家の特殊清掃は、遺体が腐乱することで発生した悪臭の除去、害虫や寄生虫の駆除、汚物の付着した寝具や床、畳の清掃、消毒、消臭を完璧に行わねばなりません。
そのため専門の薬剤や洗剤、消臭剤を使って事故が起こる前の部屋の状態を取り戻す作業を行います。

このような特殊清掃を行う作業スタッフは、特殊清掃に役立つ知識や技能を民間の養成機関で学び認定を受けています。

特殊清掃のノウハウを持つスタッフ

現在、特殊清掃を行うための資格は特に必要ありませんが、民間機関が提供する特殊清掃に役立つ知識やノウハウを学び認定資格を受けた人が作業を行うことが多くなっています。

これらの資格を持つスタッフは適正価格で安全に作業を行うことができるように、必要な知識や実技を習得しています。

特殊清掃業者を探して作業を依頼する時に、どのような業者を選んだらよいかわからない時は、作業に関連する認定資格を持ったスタッフがいるかをチェックすることで、業者が信頼できるかどうかを判断することができます。

そして、実際の現場処理の実績がどれほどあるかを確認することも忘れないようにしましょう。
実績がある業者ほど、信頼度が高いと言えます。

民間機関が提供する特殊清掃に役立つ資格には「事件現場特殊清掃士」「遺品整理士」「遺品供養士コンシェルジュ」といったものがあります。

例えば「事件現場特殊清掃士」は、消臭作業で使用する「次亜塩素酸ナトリウム」「二酸化塩素」などの薬剤の使用方法や内装が変色したり脱色しないように「コーティング消臭」「オゾン脱臭」の作業手順を正しく学んでいます。

「遺品整理士」は、遺品を廃棄、リサイクル品、というように依頼者の気持ちを大事にしながら分別し、供養する物については遺族の宗教に合わせて対応しています。

このような認定資格を持つスタッフは、技術面や知識だけでなく、作業における心構えや注意点についても講習を受けて理解しており、依頼主と上手くコミュニケーションをとりながら作業を進めていくことが出来ます。

さらに資格を持つ作業スタッフがいれば、講習を通じて特殊清掃業のそれぞれの項目で、何をどこまで行うかを正しく身に着けているので、作業品質が店舗によって大きくばらつくことがありません。

特殊清掃の作業手順

特殊清掃作業は、害虫の除去から始まります。
そして腐敗した体液や付着物のついた物の臭いを漏らさないように搬出し撤去します。

清掃や消毒、消臭作業は、講習で学んだ特殊な薬品を正しく使い、丁寧に作業を行います。
最初に消臭と除菌の作業を行い、長期間現場にいても問題がない状態を作ります。
その後、依頼事項に合わせた清掃業務や遺品の分別、廃棄などを順次行います。
一連の作業は、常に自分だけでなく、近隣の住民や他人に影響を与えないか、危険をもたらさないかを考慮しながら進められます。

作業後は、遺体のあった場所に鼻を近づけて臭いをかいで、臭いが完全に無くなったかどうかをチェックしています。

作業は単純にマニュアル通りに行うのではなく、依頼主とコミュニケーションをとりながら進めます。
作業は専門性を伴ったものが多いことから、状況に応じて業務の内容を説明することもあります。

そして作業員は、業務中に感染症にかかる危険もあるので、直接肌に部屋に残っているものが触れないように注意しなければなりません。
作業中は自分自身の身を守る行動をします。
そして同時に自分の作業が他人に悪影響を与えないか、危険を及ぼしていないかについても配慮しなければなりません。
作業が終われば、現場を離れる時に自分たち自身の「除菌・消臭」作業も行っています。

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