全国の方からいただいた片付けの体験談を掲載しています。
今回は、高齢のお父様が暮らす実家のエピソードです。本がお好きなお父様で、息子さんが片付けを手伝おうにも捨てさせてくれないとのことです。
昭和一桁生まれの父は一人暮らしで周りから何も言われないのをいいことにいろんなものを置きっぱなしの生活をしています。
食べた弁当の容器やちょっとしたごみは、気になるのか、ある程度の頻度で捨てているようなのですが、驚くのは本や雑誌、新聞などの活字のものの量です。
棚などに整理されていたのは過去のこと、今やどこの遺跡かと思うほど、部屋の中はもとより廊下まで、腰の高さほどの平積みの本の塔が並んでいます。
本棚の隙間には小冊子や雑誌がぎっしりと詰め込まれ、何の本が入っているか判別がつきません。さすがに見かねて父に整理の話を持ち出しましたが「安心材料だから」と頑として聞き入れてくれませんでした。
父も年齢とともに足が弱くなったので、トイレなどへの移動時は廊下に設置した手すりを利用しています。しかし、高く積まれた本が邪魔でかなり無理な態勢で掴んでいる姿を見ると「つかまない方が楽なんじゃないの?」と思っていました。
案の定、腰を痛めて廊下で動けなくなってしまいました。それをきっかけに何とか説き伏せ、せめて廊下だけでもきれいにしようという事になり山のような本をなんとか段ボール箱に詰めることができました。
箱の移動も家族みんなでやると言ったのですが、「ゆっくり自分でやるから大丈夫」と触らせてくれず、その日は仕方なく父の家を後にしました。
2週間後に再訪するとバラバラになったベッドが廊下に出されていました。
あの大量の箱詰めされた段ボール箱はどこに行ったのか…。
寝室に持ち込まれ、しかもその本の箱の上で父が寝ていたのです。私はすっかり父の姿に呆れつつも笑ってしまったのですが、衛生的にもよいわけがなくこれから先を案じています。
衝撃的なご実家のエピソードでした。ありがとうございました。
ここまでくると筋金入りですね。なかなか説得なさるのは難しいかもしれませんが、なにかのきっかけでお父様の気が変わることもあるかもしれません。
本を移動・処分する機会があれば、私どももお力になれるかと思いますので、ぜひご依頼ください。